このdtn.jp運営ブログのリライトを初めてやってみたことを先日記事でご紹介しました。

このブログはdtn.jpドメインの運営報告用に建てたブログだったこともあり、各サイトの障害情報やサーバ移転情報などをお知らせをする程度でしか記事を書いていませんでした。

このため、記事数も13年間で180記事程度しか書かれておらず、その文章構成も滅茶苦茶な記事だらけでしたが、後で読み返したり、リライトも一切やらずにおりました。

そんなどうしようもないブログでしたが、色々思うところがあり、13年分の180記事を約一カ月かけて全記事一斉にリライトをすることにしました。

それがきっかけで、Googleからペナルティを受けることになってしまい、運営サイトの検索順位が一気に下がってしまったという、その顛末をご紹介したいと思います。

各記事から運営サイトにリンクを設定

13年分の180記事を見返してみると、サイトの運営報告用ブログということもあり、各記事では運営サイトに関する様々なできごとが書かれてありました。

「ディレクトリ型検索エンジンdtnの検索結果は・・・」といった形でサイト名も何度となく登場はしておりましたが、そこにリンクを設定するといったことは全くやっておりませんでした。

このため、リライトしたタイミングで、記事内にサイト名の表記があった場合は、そのサイトへのリンクをしっかり張るようにしていました

全記事でサイトへのリンクをきっちり設定した
「サイト名」にはリンクをきっちり入れておきました

その時点では、内部リンクが増えてSEO的にも良いだろう程度しか考えておりませんでした。

自作自演のリンク生成と判定される

この作業に伴い、ブログ経由の内部リンクが短期間に一斉に作成されるといった状態となりましたが、どうやらこれが自作自演のリンク生成と判断をされてしまったようです。

結果として、運営サイトの検索順位がのきなみ落ちるといった現象が発生することになってしまいました。まさに、Googleからペナルティを受けている状態になったといえます。

検索順位が下落していった状況まとめ

ブログの全記事リライト作業が終了した数週間後、検索キーワードで、運営するサイトの順位が一気に落ちていることに気が付きました。

検索順位が100位近く急落する

ディレクトリ型検索エンジン」といったキーワードで「ディレクトリ型検索エンジンdtn」の順位を見ると、100位近くダウンしているといった状態でした。

通常であれば検索結果1~2枚目(1~20件以内)にいるサイトが、7~8枚目くらいまで吹っ飛ばされている状況です。ここまで激しく一気に落ちるとなると、Googleのコアアップデートによる変動というよりは、何かしらのペナルティを受けた状態とはすぐに気が付きました。

サーチコンソールの状況

下の画像は、サーチコンソールにログインした状態でのGoogle検索結果です。

リンク先となる各サイトの検索順位が急激に落ちた
検索キーワードで顕著なランクダウンが発生

「ディレクトリ型検索エンジン」で調べた際の平均掲載順位が+1.0落ちたと表示されています。

1.0というものがどういった数値かが分かりませんが、表示回数が50%程度クリックが30%近く落ちているとでているので、結構な下落ということが分かると思います。

ここまでの期間で、サイトには何も手を入れていなかったので、原因は外部的なものということは推測できました。

外部的要因=ブログの一斉リライト

180記事のうち90記事程度がディレクトリ型検索エンジンdtn関連の記事でした。このため、「ディレクトリ型検索エンジンdtn」でリンクをかなり追加しましたので、これが自作自演のリンクだと判断されてしまったと推測できました。

特に、10年以上も更新がなかった記事から、一斉に同一アンカーテキストでリンクが設定されたこともあり、余計に意図的なバックリンク生成と思われたのかもしれません。

リンクに関してやってはいけないこと

PageRankが公開されていた2000年頃は、バックリンクを集めるだけで検索結果に上位表示をさせることができました。このため、相互リンクや登録式リンク集から、一本でも多くの被リンクを増やそうと躍起になっていました。

ところが、これだけ検索エンジン側がリンクに対して神経質になっているところをみると、もうへたなことはやらない方が良いのは明らかです。

Googleがいう危険なリンクの設定とは

サイトの検索ランキングに悪影響を与える可能性のあるリンクについてはGoogle側で事例紹介をしてくれていましたので改めて確認をしてみました。

リンクの売買はNG

PageRankやバックリンクを提供する目的のリンク売買は原則禁止となりました。かつては、人気サイトになると広告枠を売買するといったこともありましたが、今では有料リンクの通報窓口までGoogleが用意をしているので、やはりリンク売買は避ける方が無難でしょう。

もし、リンクを売買したいといった場合には下記のようなタグを設定すればペナルティの対象外とはしてもらえるようです。

<!-- 推奨の方法 -->
<a href="https://〇〇〇.com/" rel="sponsored">

<!-- かつてのやり方、今は上記を推奨 -->
<a href="https://〇〇〇.com/" rel="nofollow">

とはいえ、お金を稼ぐ目的であれば、アドセンスやアフィリエイトをやる方が安全でしょう。

また、逆にお金を投じてアクセス数を買いたいのであれば、GoogleやSNS広告に費用をかける方が確実です。

過剰なリンク交換、相互リンクのみのサイトはNG

2000年代はじめに流行った相互リンクだけを提供するようなサイトは、低品質なサイトとされたため、そこからのリンクがあったとしてもペナルティやマイナス評価を受けるだけとなりました。

大規模な記事マーケティングなどはNG

いわゆるステマ記事のような形でのリンク設定もペナルティ対象とされました。ある内容に沿って記事を作り、自然な形を装ってリンクを張るといったことを大規模にやると、ペナルティやマイナス評価を受ける可能性があります。

プログラムによる自動生成リンク

人の手を介さない、プログラムによるコンテンツの自動生成に対して非常に厳しいGoogleですが、リンクの生成についても同じように厳しいチェックをしています。

APIで数千ページを一気に生成してそこからリンクを作成といったことをやると、意味がないどころかペナルティを受ける可能性が高いです。

リンク設定が義務付けられたサービスはNG

テンプレート利用や画像利用にあたりリンク作成を義務付けるといったことをやってしまうと、品質ガイドライン違反となる可能性があります。

結構やっているサービスがまだありそうですが、先ほどご紹介した有料リンクの通報窓口などから連絡をされると、ペナルティを受ける可能性があります。

プレスリリース等に仕込む作為的なアンカーリンク

個人ではあまり当てはまるパターンが少ないですが、多数のサイトに配信されるプレスリリース記事の中に、意図的にキーワードを含むアンカーリンクを設定したりすると、品質ガイドライン違反となる可能性があります。

下記の下線部のような作為的なリンクを含んだ状態でプレスリリースを配信するとNGです。

市場には多くの結婚指輪が流通しています。結婚式を挙げるなら、最高の指輪を選ばなければなりません。ウェディング ドレスの購入も必要になります。

Googleが提示する参考例

質の低いディレクトリやブックマーク サイト

ディレクトリ型検索エンジンを運営している私にとって、最も気になるポイントですが、人の目を介さない自動登録型のディレクトリ型検索エンジン・登録式リンク集はこれに該当すると思いますので、登録してもペナルティやマイナス評価を受けるだけなのでやめた方が良いでしょう。

10年以上前になりますが、中小のディレクトリサイトに対してGoogleが一斉にペナルティを与えたことがありました。当時の記事がありますので、よければこちらもご参照ください。

ウィジェットやブログパーツに埋め込んだリンクはNG

せっかく作ったウィジットやブログパーツに欲をかいてリンクを埋め込んでしまうと、品質ガイドライン違反となる可能性があります。

これもまだ結構見られますが、前述の有料リンクの通報窓口などから連絡をされるとペナルティを受ける可能性があります。

フッターやテンプレートに埋め込まれて配布されるリンク

無料の配布テンプレートなどにはよく見られるものですが、テンプレートにリンクを張って大量配布したりすることは品質ガイドライン違反となる可能性があります。

掲示板やブログコメント等に含めた作為的なリンク

ブログのコメントや掲示板投稿に不自然にリンクを含めてしまうと、品質ガイドライン違反となる可能性があります。

ありがとう。とても参考になりました。
– ポール

ポールのピザ サンディエゴのピザ サンディエゴで一番のピザ

Googleが提示する参考例

おわりに

良かれと思ってやったブログのリライト作業により、ブラックハットSEOの実験を身をもってやってみたことになってしまいました。急な検索順位の下落から二週間程度たち、検索順位も多少は元に戻りつつありましたが、かなりのダメージを受けてしまいました。

それにしても、これだけ敏感に反応があるところをみると、googleにとっては被リンクはまだまだ大きな影響を与える指標なんでしょうね。

Googleが不正リンクチェックに通報窓口まで設けて神経をとがらせる世の中なので、10年前のような感覚で気軽にリンクを張ってしまうと、私のように自爆することになりますので、是非皆さんご注意下さい。

リンクは編集者による人気投票のようなもので、役に立つコンテンツを多く提供するほど、そうしたコンテンツが自サイトのユーザーにとって有益だと気付く人が増え、そのサイト コンテンツへのリンクを設定してもらえる可能性が高くなります。

Googleが提示するリンクに対する考え方