独自ドメインを取得してサイトを運営している方は、サイトのURLを決める際に、「wwwあり」URLで運営するか、「wwwなし」URLで運営するかの選択をしたと思います。(レンタルサーバの仕様で、強制的にwww付きとなった人もいるとは思いますが。)
「wwwあり」と「wwwなし」のどちらが良いのかという歴史的な議論もありますが、とにもかくにも、「wwwあり」と「wwwなし」のどちらかに統一することがSEO的には非常に重要となります。
というのも、検索エンジン側が「wwwあり」と「wwwなし」URLを別々のドメインとして認識してしまうため、併用して運営してると、URLとしての価値もそれぞれに分散されてしまうからです。また、場合によっては「重複コンテンツ」と認識される懸念もあります。
そこで、「wwwあり」と「wwwなし」を統一して運営する方法や、「wwwありなし」を途中で切り替えた場合にどのようなことが起こるかなどについて、5年以上「wwwなし」で運営していたdtn.jpドメインを「wwwあり」に切り替えた実体験を交えつつ説明したいと思います。
dtn.jpはwwwなしで運営してきた
dtn.jpドメインを取得したのは2002年の夏頃でしたが、スタートからdtn.jpはwww無しの「http://dtn.jp/」でサイトを運営していました。
www無しで運営した理由とは
dtn.jpドメインを始めた当初、携帯専用サイトを作ろうと思っていたこともあり、なるべく短いURLの方が入力しやすいだろうと思って3文字ドメインでドメインを探していました。
それもあって、携帯で手打ちするなら文字列ができるだけ少ない方が良いだろうと思い、「www無し」URL側に統一してサイトをスタートしていました。
「wwwあり」と「wwwなし」を統一する方法
恐らく皆さんがお使いのレンタルサーバはUNIX/LinuxベースのApacheウェブサーバで動いているとは思います。Apacheウェブサーバにはディレクトリ単位の設定ファイル「.htaccess」というファイルがあるので、これを活用してwwwありなしの統一を簡単にやることができます。
.htaccessを使えば、リダイレクト、URLの正規化、アクセス制限など、ウェブサイトの動作を細かく制御することができるので、興味がある方は色々調べてみると面白いと思います。
.htaccess でURLを「wwwあり」に統一する方法
.htaccess を使用してURLを「wwwあり」に統一するには、次のコードを .htaccess ファイルに追記します。
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} !^www\. [NC]
RewriteRule ^(.*)$ http://www.%{HTTP_HOST}/$1 [R=301,L]
このコードは、「wwwなし」URLへのリクエストを、「wwwあり」URLに 301リダイレクトします。
.htaccess でURLを「wwwなし」に統一する方法
.htaccess を使用してURLを「wwwなし」に統一するには、次のコードを .htaccess ファイルに追記します。
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\. [NC]
RewriteRule ^ http://%{HTTP_HOST}/$1 [R=301,L]
このコードは、「wwwあり」URLへのリクエストを、「wwwなし」URLに 301リダイレクトします。
IISなどの他のウェブサーバーで統一する方法
IISなどの他のウェブサーバーでは.htaccessを使用することができませんので、その場合にはマニュアル等を確認するか、ホスティング業者に確認下さい。
dtn.jpをwwwありに変更
5年以上「wwwなし」の「http://dtn.jp/」でサイトを運営し、URLも頑張って浸透させてきましたが、急遽「wwwあり」の「http://www.dtn.jp/」に変更せざるを得なくなりました。
Yahooカテゴリは登録URLにwwwが付く
昨年、長年の悲願だったYahoo Japanのカテゴリにサイトが登録されました。有料申請枠ではなく、無料申請の個人サイトとして登録されたため、本当に嬉しかったですが、一つだけ問題がありました。
それが、カテゴリに登録されたURLが「wwwあり」の「http://www.dtn.jp/」だったという点でした。
Yahooのカテゴリに登録されることを目標にサイトをやっていたようなものでしたが、そのYahooカテゴリに登録されるURLがwww付きになるというルールがあることすら全く知らずで、これは本当にやってしまったと思いました。
検索評価はwww無しの方にある
カテゴリに登録されたところまでは良かったのですが、それからというものYahooの検索結果がおかしなことになってしまっていました。
この5年間の検索評価は当然「wwwなし」にあるものの、Yahooでは「wwwあり」URLにカテゴリ登録サイトという大きなプラス評価点が付きました。しかも、検索結果には掲載カテゴリへのリンクまで表示されました。
私同様にwww無しサイトをYahooカテゴリに登録された方がいたようで、かなり悩んでいらっしゃったようです。下記のようなブログ記事も残されておりました。
実のところ、編集人は.htaccessにmod_rewriteを設定し、www在りでアクセスしてもwww無しにリダイレクトしている。
ヤフーの困った現象 – カテゴリ登録サイト残酷物語
ということは、「http://www.bingoall.net/google/」というURLでアクセスできるページは、この世のどこにも存在していないのである。
編集人は何度もYahoo! JAPANに登録URLの書き換えを依頼してきた。が、その都度シカトされ続けて今日に至っている。
Yahooカテゴリ登録URLに統一する
カテゴリに登録されて喜んだのもつかの間、この現象が気になり、どうにかして解決できないものかと日々考えるようになりました。
Yahooカテゴリ側に登録されたURL変更をお願いすることも考えましたが、上記ブログ記事にもあるように、Yahooに登録改善を依頼しても無駄のようですし、最悪カテゴリから登録削除となる懸念もあったため、思いきってサイトのURL側をwwwありに変えてしまうことにしました。
これが5年も「wwwなし」でやっていたドメインを「wwwあり」に変えた理由でした。
オンコードのURLを修正
www無しをwww付きに変更するため、上記の.htaccessでのリダイレクト以外にも、プログラムやテンプレートの修正作業を進めていました。
細かいリンク先やら、PHPのプログラムの修正作業に恐ろしく手間がかかりましたが、なんとか無事サイトが動作するまでに復旧させることが出来ました。
おわりに
5年近くを続けた「wwwなし」から「wwwあり」に変更したことで、どれだけアクセス数が減ったのか、検索評価がどう変化していくかは分かりませんが、この問題でお悩みの方の人柱となるべく、結果はこのブログでご紹介していこうと思ってます。お楽しみにどうぞ。
最後になりますが、もし当サイトに張っていただいているお持ちのサイトのリンクURLが「wwwなし」URLになっていましたら、大変!お手数をお掛け致しますが、「wwwあり」の「http://www.dtn.jp/」に変更して頂けますよう、宜しくお願い申し上げます。